2019/11/25 23:30

台所に行くとパイナップルが置いてありました。風邪にいいからと買ってきたのでしょう。そう言えば同居人の風邪はどうにか治り加減でほっとしています。今回は展示会を控えていて、うつされるわけにはいきませんでした。五年前の冬は初めて肺の専門医にかかり、以後薬と通院生活。二年前の夏は肺炎になり生涯初めての入院。インフルエンザは一度しか経験がありませんが、それもうつさないでと頼んでいた母親のがこちらに来て、より重症に。十五年前のそれが肺の滅びを早めたような気がしています。

どうも風邪をうつされやすい、というよりは、肺か気管支がもともと弱いのでしょう。こちらの風邪が同居人にうつらないのは助かります。

そうそう、パイナップルが一顆台所にでんといたのでした。そのクラウンを見ている内に、それで絵を描きたくなってきたのです。筆にしても構わないかと断って、いい線を引きそうな葉を二枚ばかり分けてもらいました。



葉の先っぽに墨をつけて、なかなかの描き応えです。どんなふうな線になるのやらという、いい緊張感が生まれます。
上の〈ふうら〉は今までの誰にも無かったような目をしています。
そんなことが嬉しいので、来る日も来る日も新しい草木で、新しい〈ふうら〉を描いているのだと思います。



たっぷりと墨をつけて、線も強め太めにすると、木版のような味が出ました。
初対面の〈ふうら〉がどんどん生まれて、作者が人見知りするくらいが大変面白いところです。