2020/04/27 22:31

キンポウゲ、タガラシ、キツネノボタン…とよく似た春の黄色い花。


  あるけばきんぽうげすわればきんぽうげ
という句が山頭火にあって、春の道をゆく明るい楽しさに、小川のせせらぎなども聞こえてきそうです。行乞の疲れをやわらげてくれたものでしょう。

  山頭火に縁なき道もきんぽうげ
これは当地の農道、畦道のきんぽうげです。山頭火もキンポウゲも好きなので、先の三種では最初に筆になってもらいました。





初めてのキンポウゲ筆は2018年の四月で「山頭火」と書いて始めました。
上の人は昨年五月二度目の筆、放浪の俳人を慕うような〈ふうら〉になりました。

タガラシも近所の畦道ので遊んだことがあります。「田枯、木枯、薮枯」などと戯れて書いています。
でもここはこの春に出会ったキツネノボタン。





狐は好きな動物です。そのキツネの名を冠ったものに、キツネアザミ、キツネノマゴ、キツネノカミソリ、キツネノゴマ、そしてキツネノボタン。
また与謝蕪村は別号を紫狐庵と名乗り、狐を詠んだ妙句がたくさんあります。

  狐の牡丹咲けば狐の蕪村来る

蕪村が狐に化けるのなら、狐も負けずに蕪村に化けるでしょう。





最後の方に描いた一枚。
「いいえ、これは月影です」